もしかして、住宅の不具合は地盤のせい?
住宅に生じる様々な不具合…。もしかしたら建物自体の問題ではなく、地盤のせいかもしれません。住宅トラブルの約4割は地盤が関係していると言われています。この機会に住まいと地盤の関係や不具合について知っておきましょう
地盤と耐震性の関係
近年、住まいの問題で大きく関心を集めているのが耐震性です。ただし、建物の構造をいくら強化しても、対策が十分ではありません。
ここ数年、全国で発生した大規模地震による建物被害や地盤事故を調べると、適正な地盤補強、及び改良することによって防げたものも多くあったと考えられているのです。
木造2階建てを立てた場合、その下の地面には約60トンもの荷重がかかり続けます。もし、足元の地盤が脆弱だと、どんなに耐震性のある家でも傾いてしまう可能性も否定できません。
そのため、家を建てる前に地盤の調査と必要に応じた改良工事は必要不可欠です。
住宅にどのようなトラブルが出るか?
耐久性のない地盤の上へ住宅を建てた場合、様々な問題を招きます。地盤沈下はもちろん、住宅自体の破損やひびわれ、雨漏りなどが、もっとも多い症状です。
また、地盤全体が均質に沈むことなく、斜めに傾くように沈んでいく「不同沈下」状態になると、建物全体にゆがみが生じてしまいます。
そうなると気密性が損なわれたり、亀裂部分から雨水が侵入したりして、住宅が劣化してしまうので、早急に修理しなければいけません。
「不同沈下」は建物のゆがみを引き起こしますが、同時に健康にも影響をもたらします。壁からのすき間風や床の傾きなどによって、人によってはストレスで頭痛や不眠を発症する場合もあるのです。
地盤対策はどうしたらいい?
地盤の状態を知るためには地盤調査が必要です。地盤のトラブルを回避するためにできるだけ、精度の高い会社に調査を依頼しましょう。調査方法は鉄棒を地面に垂直に差して、地盤の強度を調べるスウェーデン式サウンディング試験が一般的です。
地盤調査の結果次第で必要に応じて適切な改良工事を行います。比較的簡単なものから重機を用いる施工まで、手間もコストも工法によって異なりますが、地盤の状態に合った工事を行うことが大事です。
もし、今の住まいに少しでも不安を感じたら、地盤調査を検討してみてはいかがでしょうか。
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