地震で倒壊の危険も?ブロック堀に注意
住宅地などでよく見かけるブロック塀。一般住宅をはじめ、公共施設などでも広く普及しました。一見、とても頑丈そうですが、近年頻繁に起きている大地震で倒壊したというケースが少なくありません。
災害時は倒壊の恐れがあるブロック塀
1978年の宮城県沖地震では多数の死傷者が出ましたが、その半数以上はブロック塀倒壊の下敷きになって亡くなられています。その痛ましい被害を教訓とし、1981年に建築基準法が改正され、ブロック塀の安全性についても見直されました。
ですが、それから30年以上の月日が経った現在でも、ブロック塀に対する十分な対策は取られてはおらず、2016年の熊本地震でもブロック塀の倒壊が相次ぎ、新たな犠牲者を出してしまいました。
塀に使うコンクリートブロックはひとつ10㎏の重さがあります。これがセメントで固められているので、ブロック堀自体が相当な重量になるでしょう。もし人に向かって倒れてきたら、ひとたまりもありません。
すべてのブロック塀が危険?
建築基準法改正後、ブロック塀は高さ2.2m以下、壁の厚さは15㎝以上と定められています。また、構造内部の仕様なども具体的な基準があるので、現在の建築基準法に則って建てられたブロック塀なら、倒壊の心配は少ないでしょう。
危険なのは改正法前に建てられた建造物、もしくは法律に従わず建てられたものです。外見だけでも高さ2.2m以上、厚み10cm未満のブロック塀は、災害時に倒壊する可能性が高いので注意してください。
ブロック塀に注意するポイント
外部からでもブロック塀が安全かチェックできます。
まずは2m以上の高さかどうか確認してみましょう。ただし、厚みが15㎝以上の場合は、高さが2.2m以下あれば要件を満たしています。そのほか、堀全体が前後、もしくは左右に傾いていたり、ぐらついたりするようなら改修工事が必要です。
ブロックに空洞部分があるかも確認しましょう。亀裂や目地部分に隙間ができている場合、倒壊の危険があるので要注意です。
普段から身近にあるブロック塀に気をつけてチェックしておきましょう。
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