沈下した住宅をリフトアップする?i-LIFT工法(アイ・リフト工法)
2023.11.17 (金)
不同沈下修正工事について2回にわたって取り上げてきましたが、最後にi-LIFT工法(アイ・リフト工法)を紹介します。
i-LIFT工法(アイ・リフト工法)とは
i-LIFT工法は地盤の内部にグラウトを注入し、沈下した建物を持ち上げて元に戻しながら、同時に地盤の支持力を高める工法です。注入時に使用するグラウトの材質は周辺環境に負荷を与えないため、エコロジーの面でも注目されています。
また、施工精度が高く、振動や騒音の発生が少ないことから安全な工法として一般の住宅への採用度が高いのも特徴です。
施工の流れと特徴
・沈下した建物を支えるため、支持層上にグラウド注入を繰り返し、支持盤を形成する。
・建物の基礎部分にグラウドを注入し、リフト盤を形成することで、基礎部分を補強する。
・支持盤とリフト盤の間にリフトアップ注入を行い、そのままリフトアップ盤ごと建物を持ち上げる。
・建物の各部分のレベルを確認しながら微調整を行い完了。
i-LIFT工法に使用するグラウトは瞬結タイプのセメント系注入材であり、注入時に周囲への逸散が少なくすみます。また、科学的に安定した下物質なので、地盤の支持強度を長期で保つことが可能です。
そのほか、近隣家屋との間隔が少ない場所でも施工でき、建物の基礎構造による制限が少ないので、すでに地盤改良を施した土地であっても工事できます。
住宅が密集している場所、または地盤改良済みの土地を購入してしまったからと不同沈下修正工事をあきらめている方はi-LIFT工法を検討してはいかがでしょうか。
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